基本理念 「STEP BY STEP QUICKLY~共鳴を起こし、多様性が生まれる~

はじめに

青年会議所は、明るい豊かな社会の実現という普遍的な想いのもと、時代の流れが如何に変わろうと柔軟に対応し、持続的な成長をしていかなくてはなりません。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、国内外の経済活動が大きな影響を受け、苦境に立たされる企業が増えています。私たちの宝塚においても例外ではありません。昨年度は、「明るい豊かな社会」の実現に近づくための様々な事業が中止を余儀なくされてしまいました。

この前代未聞の危機を前に人やモノの動きが制限されたため、これまでのような活動ができず、宝塚の活性化が困難になっています。ですが、このような事態でこそ、チャンスと捉え我々は立ち上がらねばなりません。そのためには、事業を行う目的の再認識から行い、日々刻々と変化する状況に応じて、柔軟かつスピーディに物事を決断する必要があります。

この度のコロナ騒動で、地域や関係団体と連携を図ることは難しくなったかのように思われましたが、むしろオンラインを用いて繋がることが容易となりました。そのことに気付いた様々な人たちはオンラインを使用して行うことが主流になりつつあり、その結果、ビジョンに共鳴共感してもらうことで、これまでにない新たな繋がりができるということを認識しました。その新たな繋がりを推し進めていくためには、私たちと次世代の子供達のリーダーシップが必要となってきます。その力が以前よりもさらなる事業の可能性を広げ、宝塚はより明るい豊かなまちへと近づいていくのです。

では、次世代のリーダーを、どのようにして育成するのか。それには「自主性・社会性を育む環境整備」が不可欠です。

リーダーとして皆を導くには、「旗振り役」になることが求められます。旗振り役は、ただ人に与えられたことをこなすのではなく「自分はこういう考えがあるから、こういうことがしてみたい」という自分の意見、すなわち「旗印」を持っています。なおかつ、それは独善的ではなく、何らかの形で社会に還元する姿勢が見られなければ、人はその旗印にはついてきません。社会性は、人と関わり合うことで始めて生まれるからです。

もうひとつ、リーダーにとって大切なのは「責任を取る」ということです。自分の意見があり、その考えをもとに人を巻き込んでいくならば、関わってくれた人、地域に対しての責任を取ることが必要です。自分のビジョンに対して共鳴共感してくれた仲間を本当に求めている所まで引き上げていくようにする。これがリーダーに求められる責任だと私は考えています。

だからこそ、まず私達青年会議所が「リーダーとは何か」「責任をもって行動することはどういうことか」を、行動によって示す必要があるのです。そして、活動を通して市民が接触する機会を増やしていくことで、自主性、そして社会性を育む環境を整備して参ります。

そして、私達の活動を通して、市民が「自分も青年会議所のような事業を企画してみたい」と思うようになり、そのときに頼りにされる存在であるべきだと考えています。頼られることは共鳴共感を得ることに繋がり、リーダーのビジョンに共鳴する人が増えることが、青年会議所としての一番の運動である、会員活動に繋がるのです。

 

まちづくり

宝塚は歌劇、温泉、由緒ある神社仏閣など、豊かな観光資源を有しています。まち自体の魅力は既にある中で、近年は観光地としての知名度は薄くなりつつあります。青年会議所としては、私達の「発信力」を高めることが必要です。青年会議所の従来の活動だけでなく、宝塚というまちの魅力をより強く全国にPRして参ります。

また、今回のコロナ騒動で、飲食店をはじめとした事業者が減少しました。事業者の所得が減り、他の人のことはかまっていられない、とばかりに、現在は「個人主義」の風潮が目立ちます。まちの活性化に成功するには、事業者を含め市民が「利他の精神」を高めていくことが必要だと考えます。そこで、宝塚青年会議所が中心となり事業者同士の繋がり、事業者と市民の繋がりとなるきっかけをつくり、市民全体で協力し、支えあい、貢献しあえるようなまちづくりを進めて参ります。

さらに、これからの地域社会の幸せを考えたとき、持続可能な社会を目指し、災害に強いまちであることは必要不可欠です。災害には、地震や台風などの天災だけでなく、コロナのような感染症も今後は視野に入れていく必要があります。その取り組みとして、行政・他団体との情報共有を通して連携を密とし、これまで以上に多岐にわたる災害に強いまちづくりのため、共に取り組むことを目指していきます。

これまでの宝塚青年会議所の活動・運動として行ってきたこととして、市内最大の祭である宝塚サマーフェスタや飲食店活性化プロジェクトの立ち上げ、そして防災協定から始まり防災意識を高めるための23万人の防災キャンプなどが上がります。

これらの過去に行った事業に続き、市民・行政・他団体と協働するまちづくりを実践して参ります。

様々な業種の愛郷心溢れるメンバーが集まり、果敢に挑戦していくことにより、活気あふれるまちをつくりあげていく所存です。

ひとづくり

青少年が成長する過程で大切なことは、社会で生きていくために必要なことをたくさん経験することだと考えます。大人達は子ども達に対して、日々の生活の中で必要な経験を十分に与えてあげているのでしょうか。大人は失敗することを「恥をかくこと」や「面倒が増えること」として捉え、寛容に受け止められなくなっています。情報が溢れ失敗することが少なくなり、失敗に対して不寛容な社会を背景に、大人の都合で子どもからその成長の機会が奪われています。また、その成長の機会が奪われるということは、民間企業や様々なビジネス集団においても同様に起こっているように感じます。

本年度宝塚青年会議所は青少年育成事業を通して、会員の指導力開発、人間力開発、子ども達の道徳心を育む機会を提供し、事業に影響を受ける子どもがさらに増えるように邁進していきます。子ども達を将来「自分もこんな事業を企画してみたい」という、自主性をもった次世代のリーダーへと育成するためには、まず私達がそのような人物を育成できるような仕組み作りをしなければなりません。

例えば、その分野に詳しい人が、わからない人に教える。次に教えてもらった人が、また別のわからない誰かに教える。本年度の青年会議所としては、「自分は誰かにとっての先生であり、また、目の前の人も先生である」という意識を持ちたいと考えています。

これは老若男女関係ありません。青少年育成事業にしても「私達会員が子どもを育成する」ということに加え「子ども達から、学べること」があります。そうした姿勢から、自分たちの初心に返り自らを再度見直していくことが大切だと考えます。

私達青年会議所が、未来のひとたちをつくる教育機関や民間・行政をさらに巻き込み、一人でも多くの自主性を持つリーダーが育つことで、青年会議所が行っている事業を継承していくことが持続可能な継続事業として価値あるものになると考えます。

本年度の青少年育成事業は、会員、子どもたち、共に成長していくという姿勢で、事業に取り組んで参ります。

組織づくり

青年会議所の先輩諸兄がこれまで培ってきた、組織運営を行っていくために必要な軸となる部分はしっかりと身につけ、引き継いでいく必要があり、その組織運営を通して確固たる組織ができあがります。反対に、最低限のルールというものを守らなければ、結束することはできず、結束力を欠いた組織は、何をやっても十分な活動はできません。

その中でも迅速な対応ができるように、常日頃から便利となったオンラインによる通信手段を用いて、メンバー間での意思疎通を行う必要があります。意思疎通がしっかりなされておれば、それだけ緊急時には迅速に動くことができ、多くの活動・運動に繋がっていきます。また、SNSでの文書による発信や動画での発信を強化していくことにより、コロナ禍であってもより多くの人に青年会議所の活動・運動を広げることができます。技術の進歩に伴い新しいツールを用いることで、集まることができない形でも、まちのため、ひとのための事業を展開することができます。組織としての結束力と、新しいツールの使用とでスピード感をもって活動にあたることができます。

もちろん積極的に活動すれば、時には失敗することもあるでしょう。ですが、失敗を恐れ、何もしない、活動が遅くなるぐらいなら、それを次に活かし、さらに改善された企画を次々とする方が、より生産的ではないでしょうか。失敗を恐れず、地域の発展に繋がる活動に専念できるような組織づくりをしていかなければなりません。本年度、困難を恐れることなく、日々精進し一歩ずつ進んでゆき、創始の精神を次世代に繋いで、発展させながら未来を切り拓く組織づくりを目 指して参ります

おわりに

青年会議所の運動の目的は「青年会議所のように、地域のために活動してくれる人財を発見し、育むこと」だと私は考えています。こうした人財を増やしていくことが、明るい豊かな社会の実現へと繋がるからです。そのためには、とにかく事業を多く開催していくことが必要だと考えています。そして、事業を通して、市民から、事業内容、また運営している私達を見て「自分がそういう活動をしたい」と共鳴してもらうことが必要です。他にも、市民とさらに繋がる機会を増やしていくために、SNSの更新頻度を上げることで、さらに発進力を強化していきたいと考えています。

地域密着型のビジネス集会の参加を通して、多種多様な業種が関わることにより発展してきました。近年、SNSの普及により、これまでに無かったサービスが生まれ、今後もAIの進化により、現時点では思いもよらないビジネスチャンスが生まれてくるでしょう。

私達の活動内容を知り「自分もそうした活動に携わりたい」という「潜在メンバー」は、他の業種やこれから生まれてくるような業種にも多く存在するでしょう。さらなる会員の拡大のためには、事業の種類を多様にすることで、新しい職種の人達にも認識されることが重要なのです。

日頃から積極的に地域貢献し、それを共有することで周囲から共感を得られます。この共感の積み重ねが、多くの共鳴する仲間に繋がる機会となり、会員拡大に繋がっていきます。活動、運動に共鳴して繋がった仲間が増えることで、青年会議所の運動一つ一つはよりはやく動き出し、地域を発展させていきます。

本年度は、未曾有のトラブルが発生しても一つ一つ迅速かつ柔軟に対応し多くの事業を企画することで、さらに新たな仲間を増やし、青年会議所運動に邁進して参ります。

第56代理事長 伊庭 聡