一般社団法人宝塚青年会議所

2018年度 理事長所信

第53代理事長 神 谷 彰 一

基本理念『雲外蒼天〜共に歩み、共に考えよう〜』

 

はじめに

 今、私たちの社会はじつに様々な問題を抱えています。世界を見渡せば各地で紛争の火種がくすぶり、貧困やテロ、気候変動、自然災害など不安をかき立てられるようなニュースが日々、目に飛び込んできます。日本も例外ではありません。少子高齢化や経済格差、国際競争力の低下、安全保障など、将来に向けて解決していかなければならない課題が山積しています。

 しかし、多くの市民は、こうした問題に対して自ら積極的に動こうとしないばかりか、問題に正面から向き合おうとすらしていません。なぜなら、今すぐに自分たちに関わってくるような問題ではないと認識している人が多いからです。自分以外の誰かがやってくれるはずと人任せになっているのが現状です。もちろん中には、動こうとする意思はあれども動き方が分からないという人もいることでしょう。しかし、いずれにせよ多くの問題は解決されないまま時間だけが過ぎ去っているのです。

 一見、遠くにあるように思えるこうした問題の数々は、じつは私たちの生活と地続きになっています。世界の問題は、同時に日本の問題でもあり、そして地元の宝塚がかかえる問題へとつながっています。今こそ、市民一人ひとりが、まちの問題を自らのものとして認識するべきではないでしょうか。まずは、社会問題を人ごとではなく自分のこととして捉えなおす意識改革が必要です。そして、ここに私たち青年会議所のポテンシャルがあります。宝塚青年会議所は、市民と社会問題をつなぐ架け橋となるべく、よりいっそう積極的な運動を展開すべきです。

 本年度、宝塚青年会議所は、「雲外蒼天~共に歩み、共に考えよう~」をスローガンとして運動してまいります。「雲外蒼天」とは、試練を乗り越えれば快い青空が望めるという意味です。この言葉を念頭に、宝塚青年会議所は課題解決に向けて、会員一丸となり、共に歩むこと、共に考えることを実践してまいりたいと考えています。数々の社会問題という曇天を乗り越えた先に広がる、誰もが幸せを感じられるまちという蒼天をめざして、共に力を合わせていこうではありませんか。

宝塚青年会議所のめざすところ

 宝塚青年会議所は、1966年の創立以来、宝塚のまちのため、様々な運動を展開し、宝塚市にとってなくてはならない存在であり続けてきました。しかし近年、会員数の減少や発信力の低下、参加意識の欠如といった課題も顕著になりつつあります。社会問題への対応と同時に、こうした内なる課題も解決していかねばなりません。

 また人材のスキルアップも重要です。まちのため、仕事のためなど、入会のきっかけは人それぞれでしょうが、入会後は、メンバー間で力を合わせ、様々な活動や運動にかかわることで、一人ひとりが大きく成長してきました。そして、その結果、組織としての力にも磨きがかかってきたことは間違いありません。

 これからも積極的に他のメンバーを巻き込んで活動し、その活動を通じて思いを共有していくべきであると考えます。青年会議所活動の魅力を対内、対外に大いに発信をし、より多くのメンバーと共に運動を展開していこうではありませんか。

 宝塚青年会議所の社会的使命について思いをはせ、宝塚のまちのために役立つ組織としてさらなる発展を遂げていけるよう力を合わせましょう。共に歩み、共に考える宝塚青年会議所でありたいと思います。

まちづくり

 宝塚は、文化のまちとして発展してきた素晴らしいまちです。しかし、時代の移り変わりとともに宝塚の文化を担ってきた存在が次々と姿を消していきつつあります。また、宝塚は近隣都市のベッドタウンとして発展してきた経緯もあり、市民のまちに対する意識はどちらかというと希薄な傾向にあります。

 全国的には知名度の高い宝塚ではありますが、このままでは、まちとして魅力が低下してしまったり、住民のまとまりが欠如し、宝塚というまちの存在意義がなくなってしまうのではないかという危惧を覚えます。

 こうした懸念を解消するためにも、今ここを転換点として、我々青年会議所が、宝塚の魅力を提示していくことが大切であると考えます。その前提として、まずは我々青年会議所メンバーが、宝塚の歴史を今一度認識するところからはじめてはいかがでしょうか。宝塚の魅力やまち独自のカラーを再発見し、内外に広くアピールしてまいりたいと思います。

 宝塚サマーフェスタは、市民のまちに対する意識を喚起する大切な機会であり、宝塚をアピールする場でもあります。過去12年間にわたり継続して開催されてきた宝塚サマーフェスタに、本年も協力をしてまいります。

ひとづくり

 共に歩み、共に考える集団には、その方向を示して牽引する存在、即ちリーダーが存在しなければなりません。まずは、青年会議所メンバーがリーダーとしての資質を磨き、輝ける存在になる必要があります。構成員に対し、共に歩ませ、共に考えさせられるリーダーとなるべく指導力開発を行ってまいります。

 同時に、未来のリーダーとなる人材を育成することも忘れてはなりません。宝塚の未来を担う青少年を対象として、継続開催されてきた青少年セミナーを、未来のリーダー育成の場として開催いたします。

組織づくり

 何かの目標・目的を達成しようとするとき、人は集団をつくり、共同してその目的を達成しようとします。しかし、単に人が集まって集団で行動しているだけは、目的を達成することは困難です。個々のメンバーが何をなすべきか、いかに行動すべきかを認識しないかぎり、共通の目標を効果的に達成することは難しいと言えるでしょう。

 共に考えるために、まずは共に歩んでみる、そのためには、共に歩むための環境が必要となります。それは、組織のルールです。ルールを認識し、それに従って行動することを今一度、再認識しましょう。

 もう一つ、共に歩む方向を明確にする必要があります。そのための具体的な方法として、メンバーに向けた広報を充実させたいと思います。

会員拡大

 青年会議所のさらなる発展と継続した活動のために、メンバーを増やすことを検討すべきです。共に歩むメンバーを増やし、一人ひとりが共に考え、行動することができるようになれば、青年会議所は、まちの問題を解決できる団体としてさらに可能性が広がることでしょう。

 青年会議所には、他団体にはない魅力があります。しかし、このことを現在のメンバー全員が十分に認識しているかというと、若干心許ない部分もあります。まずは、全メンバーに青年会議所の必要性について考えていただき、魅力を理解してもらったうえで、外部の方々にも積極的に発信し、会員拡大に取り組んでまいります。

 まちのため、ひとのために率先して行動できるのが青年会議所です。私は、世の中に青年会議所はなくてはならない存在だと確信しています。

最後に

 これまで歴代の先輩方がつくりあげてこられた宝塚青年会議所の歴史と重みに対して尊敬の念を抱かずにはいられません。先輩方が培ってこられたこの青年会議所の理念をしっかりと受け継ぎ、未来にむけて着実に育んでまいりましょう。

 我々青年会議所会員は、明るい豊かな社会の実現のために集まった団体だということを自覚し、率先して行動していこうではありませんか。